泣き虫ルームメイト AM & 遠回りのルームメイト SN
第2章 泣き虫ルームメイト2 潤
勿論わかってる
生まれつき心臓に欠陥がある俺は 小さいころから入退院を繰り返し、
心臓外科の名医と言われる人に診てもらうために 関東地方のありとあらゆる病院を訪ね、
小さなバイパス手術も入れたら もう3回も手術を受けてる
母さんの心配も過保護も 理不尽なものじゃない ってことは重々承知。
でも、勝手なもので、入院ばかりしていた小さいころはともかく、成長するにつれ だんだん元気になってくると、始終見張られてるみたいに息苦しくなって 母さんに反抗し、言い争いをすることが増えるようになってしまった
中学生にもなると 反抗期も加わって 母さんを泣かせる程 険悪な喧嘩もしょっちゅうした
そんな俺達を見かねて手を差し伸べてくれたのが
母方の祖父と叔父
ここなら空気もいいし、同年代の友達もたくさん出来る
学校でも寮でも一人になることはめったに無いから 自室に閉じこもってばかりの家にいる時より かえって目が届いて安心だろう、と説得され、母さんも俺をここに入れることを了承した