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第9章 そんな君がやっぱり好き A×N





さっきの笑顔に一撃でやられて、
顔が焼けるように熱くなった。

俺が照れてどうすんだよって。


その時、つーっと何かが顔を伝う感触。

これはまずいと思って慌てて鼻を抑えたけど
もうあとの祭り。

手には真っ赤な血がついてる。


やばい。ホントに鼻血でちゃった。


もうちょっと可愛い和を堪能したい
気持ちもあるんだけど、
これ以上垂れ流しにする訳にもいかないから、
鼻を抑えたまま、必死に

「和…。」

と名前を呼べば、俺に気が付いたらしい。


「あ!まーくん!」
「へ?まーくん!?」


聞き慣れないいきなりのまーくん呼びに、

俺の鼻血の勢いは増して…。


「大変!鼻血出てる!

って、ちょ!まーくん!?」


まさかのフェードアウト。


あー、俺だっせーなぁ。
鼻血出したくらいで気失っちゃうとかさ。

もうちょっと可愛い和を
堪能してたかったのに。






床にガンっと叩きつけられる
感覚が妙にリアル。


ゆっくりと瞳を開けてみれば、

「もー。何やってんの。」


…あれ?和?

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