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sugar-holic2

第10章 忘れていた『約束』《倉田side》

ふぅ、とため息をついた。

無意識に腕時計を見ようとして、休みだからそもそもしてこなかったことに気付く。

「今、何時?」

「え?ちょっと待って」

携帯で時間を確認して教えてくれた。

何だ。そっちも腕時計をしてないのか。

教えてくれた時間はまだ夕方前。

窓から見える景色も、まだ夕焼けにはなっていない。

「行きたい所、まだ間に合いそうか?」

遠い場所だと夕方過ぎてしまう。

どこに行くのか分からないけど、暗くなる前に戻れるくらいの場所なんだろうか?

「え…あ、うん。大丈夫」

たやすく頷いたその様子に、そんなに遠くない場所なんだと確信した。

「じゃあ、出掛ける?」

身の回りの品と車のキーを持ち、出掛ける準備をし始めると、俺の手からキーを奪い

「これは要らないから」

ん?歩いて行くのか?

それとも電車かバスか…駐車場が無いような場所か?

場所の見当がつかなくて眉を潜めると、俺を見てニッと笑いを浮かべた。

その笑みは…何を企んでる?

「その前に」

そう言って、俺の服を脱がせ始めた。

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