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sugar-holic2

第11章 約束を叶えるために

「倉田くん?」

ちょっとペース早い。

それに…何処に向かってるんだろ?

倉田くんを見上げると、背中を押す力が弱くなった。

「次、どこ行くんだよ」

ぶっきらぼうな口調。

これって、もしかして…。

「何怒ってるの?」

予想が当たってるかどうか知りたくて、わざと違う方向から攻めてみると

「早くしないと遅くなるぞ」

ぶっきらぼうな口調は変わらない。

だけど、分かってしまった。

倉田くん、もしかして…妬いてる!?

嘘みたいな彼の態度に、頬が緩んでしまう。

「…何だよ」

笑みを浮かべた私に不機嫌になる。

そんな倉田くんが、可愛い。

「ん…それじゃあ、帰る?」

「…は?」

私の提案に、戸惑った感じで足を止めた。

「足湯よりお風呂に入りたいんでしょ?」

「アンタはそれでいいのかよ?」

「うん。いいよ」

あっさりと了承すると、倉田くんは私を探るように目を細くしてため息をついた。

「…何なんだよ」

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