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sugar-holic2

第12章 その為の計画

「でもせっかく旅行に来て、広い風呂のついた部屋をわざわざ予約してくれたのに」

せっかく、とか、わざわざ、とか。

強調して口に出して…

私の気持ちを汲んでくれるの?

それとも…そんな表面上じゃないところの話をしてる?

「勿体なかったかな…すみません」

そして、私に謝罪めいた言葉をかけてくるんだね。

分かってるよ?

それが倉田くんの手口なんだよね?

そんな策略にまんまとハマるなんて、馬鹿だ。

…そう思うのに。

唇の端を引き締めて、真一文字に結ぶ。

どうして抗えないんだろう?

「…分かった」

小さく呟いた声が、静かな浴室に響く。

「ん?」

「脱いでくる!!」

頬杖をついたまま私を見る倉田くんの目が細くなった。

その、余裕ぶった笑みがムカつくんだけど!!

踵を返し、一旦浴場から出かけて…気になったことを訊ねる。

「けど…バスタオルはOK…だよね?」

前を向いたままだから、倉田くんの表情は分からない。

でも、短い笑い声と共に言われたのは…

「ご自由にどうぞ」

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