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sugar-holic2

第18章 だから、俺は…《倉田side》

全く…厄介な女を好きになったもんだ。

梢の声を聞きながら、資料に目を落とす。

負けられない。

それが原動力になる。

そんな女、初めてだよ。

滞りなく梢の発表が終わり、再び徳島部長がマイクを手にした。

「では、営業部の売上達成度の発表をさせてもらいます」

来た。

小さく息をつくと、まっすぐ前を向く。

ステージの上にはまだ梢が立っていて…こっちを見ている。

「一位は前年対比の売上達成率128%、目標売上金152%オーバーで、倉田友紀チーフ」

「はい」

徳島部長に名前を呼ばれて、ステージに向かった。

通路を通り抜ける合間も、社員の皆から拍手で迎えられる。

見上げれば、ステージの上で梢が嬉しそうに拍手してるのが見えた。

そんな梢に稗田課長が何かを話し、顔を見合わせて笑ってるのも。

とりあえず、まずは第一歩。

これは取っ掛かりにすぎないから。

今以上に頑張って、実績つんで…いつかは。

ステージへ上がる階段に足をかけた。

その時、梢の横で笑ってるのは、俺だからな。

覚悟しとけよ?



【おわり】

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