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sugar-holic2

第18章 だから、俺は…《倉田side》

少し緊張ぎみに、表情を硬くした梢が壇上に立った。

…大丈夫か…?

梢の様子を窺っていると、池上が小さな声で

「せーの」

と合図を送り…

「松岡課長!!頑張れー!」

何人かで合わせて声援を送った。

梢が驚いてこっちを向く。

ホールにいる社員もこっちを振り向いて、笑いを浮かべてる奴もいた。

おい…池上!

眉をひそめて、ちらっと梢を見ると…

え?

ポカンとしたあと、頬が緩んで…柔らかい笑みを浮かべていた。

会場の空気がざわめいたのに気付いたのか、梢はひとつ咳払いをすると

「お騒がせしました。ただ今ご紹介にありました松岡です」

そう言うから、所々から笑い声が聞こえた。

好意的な笑い声に、梢もいつもの仕事モードの笑みに切り替える。

「ではまず、今年度の実績から。お手元の資料をご覧ください」

資料を読み上げていく梢を、羨望の眼差しで見てしまう。

無意識だろうに、こうやって自分のペースに皆を自然に巻き込んでしまう。

それが梢の強みだよな…。

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