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sugar-holic2

第20章 おまけ~その後の二人~

下唇を軽く噛んで友紀を見上げると、友紀はもう一度私の頭をポンと叩いて

「じゃあ、何も言わなくていいよ」

え…?

いやにあっさりした口調に戸惑ってしまうと、ニヤリと笑いを浮かべた。

「いいように解釈するから」

「それはそれで怖いことになりそうなんだけど!?」

「なら話せば?」

手の甲で頭から頬を伝って撫でられて

「アンタの思ってること、聞かせろよ」

おとがいをくいっと持ち上げられた。

「どんな話でも聞いてやるから」

そんな優しい顔で、そんな優しい言葉をかけられたら…

「大好きだよ」

それ以外に何も言えない。

すると友紀が下を向いてため息をついた。

「…どっちがズルいんだよ」

え?

「もしかして…照れてる?」

「うるさい」

友紀が私の持ってるグラスを取り上げ、テーブルに置いた。

そして、友紀が体を寄せて…

友紀の胸に額をくっつけた。

その途端、ふわんと友紀の匂いがした。

落ち着くのにドキドキする、大好きな匂い。

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