テキストサイズ

sugar-holic2

第20章 おまけ~その後の二人~

スパークリングワインを飲むならフルートタイプのグラスの方が泡の立ち方がいいし。

ビール飲むのでもいいよね。

グラスを持って笑いかけると

「カタログなら他にもあっただろうに、何でこれにしたんだ?」

「え?いいなって思ったから…」

友紀は気に入らないのかな?

友紀を見ると、ふっと笑いを浮かべていて…

「俺と使う為?」

え!?

「いや…え…そればっかりじゃないけど…」

勿論それもそうなんだけど!!

でも、改まって聞かれると…素直にそうだよなんて言えない!!

「ペアグラスなのに?」

う…。

絶対分かって聞いてるよね!?

「ペアグラスだけど、気に入ったんだもん!」

「別に怒るポイントじゃないだろ?」

友紀が私の前髪をかきあげる。

「俺が使うかもって思って頼んでくれたなら、嬉しいなって話なのに」

顔を覗き込むように近付いて、目を合わせたまま頭をポンポンと撫でられて…

「…ズルいよ」

「何が?」

「そんな風に言われたら、何も言えなくなる」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ