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第6章 想いの深さ

「ん…。仕事がね、私の方はキリがついたんだけど、向こうは忙しいんだ」

例のプロジェクションマッピングのプロジェクトチームが正式に発足して。

まだ準備段階なはずなのに…準備段階だからなのかな?

予想してたよりも倉田くんは多忙になってしまった。

「休日くらい、好きなだけ寝て、好きなことしたいじゃない?」

仕事の日は毎日と言っていいほど残業してるし、接待で夜遅くなることもある。

だから…

休みの日くらい、自分のために時間を使って欲しいんだ。

笑顔を向けると、亮くんは眉間を拳で軽く叩き、息を吐いた。

「その好きなことの中に、梢ちゃんとデートするってのは無いの?」

「うーん…どうかなぁ?」

倉田くんに『どうしても会いたい』とか言われた事ないし。

それよりも。

私とデートするよりも自分の体調管理してほしいってのが本音なんだよね。

にっこり微笑むと、亮くんが身を乗り出して顔を近付けてきた。

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