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第7章 深まる疑惑《倉田side》

日曜日。

本来なら公休日なんだけどな。

新しく始まったプロジェクトの件で出勤することになってしまった。

プロジェクションマッピングを行うことでのメリットとデメリット。

集客力やそれによる相乗効果などを調べていた。

パソコンでプロジェクションマッピングを行っている施設を調べていって…

あ、ここ。去年行った所だ。

プロジェクションマッピングの様子を写した画像に見覚えがあった。

中世のお城を模したレンガ造りの建物に投影された映像は、立体的にも見え、迫力ときらびやかさが凄まじかった。

あの時隣にいたのは…誰だったっけ…?

……あぁ、マキだ。

クリスマスは彼氏と過ごすからって、12月前半の土日で見に行ったんだっけ。

初めて見たプロジェクションマッピングに、マキはえらく大騒ぎしていて…

ふぅ…と小さくため息をついた。

それにしても…あれはまずかったよな。

あの人に過去のオンナの話を振るなんて。

『別に気にしてないから』

さらりと流された。

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