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sugar-holic2

第7章 深まる疑惑《倉田side》

そういう態度が、さ。

大人の女…だよな。

下手に騒がれるよりずっとマトモな対処だ。

…とは思う。

……だけど、さ。

耳の辺りを掻くと、舌打ちして口を歪める。

『別に気にしてないから』

その一言だけで、何も触れてこない。

それもどうなんだよ!?

多少は拗ねたり機嫌損ねたりしたっていいんじゃないか?

息を吐いて、首をぐるりと回す。

国体のプロジェクトの時は、忙しかったけど、同じ仕事をしてるから関わりも多かったな。

今は…。

同じ会社にいるのに、何でこんなに会わない?ってくらい関わりがない。

そりゃあ、出社した時に顔みたりはするさ。

けど、外回りだ、出張だ…なんてやってると、一度も会わない日もあったりして。

休みの日もこうやって仕事してるしな。

苦笑いを浮かべると、マウスでスクロールしていく。

仕事と私、どっちが大事なの!?

そんな事聞いてくるクダラナイオンナじゃないのは分かってる。

だけど、私より仕事優先して、ってあからさまな態度取られるのも…な。

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