
言いなりなんてっ
第2章 未知
「じゃ、さっそく始めますね」
わたしと同じようにベッドに腰掛けた成瀬。
「い、今からするのっ?!」
いざするとなると緊張する。
心臓バクバクだよ…
うつむくわたしの頬に、成瀬の指先が触れた。
「莉子先輩、ちゃんと俺を見て」
頬全体を包むようにして、上を向かされる。
思ってた以上に近い距離に、心臓の音が聞こえるんじゃないか心配になった。
成瀬、手大きいな…
うぅ…なにこれ、急に恥ずかしさ増したんだけど。
真っ赤な顔をまじまじと見つめられ、キョロキョロ目を泳がせた。
「ふっ…先輩、かわいい」
成瀬が柔らかく微笑んだと思ったら、チュッと軽いキスが落ちてきた。
