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言いなりなんてっ

第1章 交渉




「昨日このアパートに引っ越して来たんです。

隣に挨拶しようと思って来たら、玄関あいてて

それで少しドア開けたら先輩の声が聞こえたので」



なんの悪びれもなく述べる成瀬。



「いやいやいや!!!不法侵入だから!!

普通玄関あいてたからって覗く!?

だいたい、」



必死にそう言うわたしの言葉を遮って、成瀬はクスリと笑った。



「せーんぱい、するときはちゃんと扉閉めとかなきゃだめですよ?」


「え…………」


成瀬の言葉に、一瞬でサァと血の気が引いた。

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