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ビタミン剤

第4章 こんなの、はじめて





「あ、そうだ。
翔ちゃんもアイスどーぞ。
はい、あーん。」


「あーん。
んうま、お、もしかしてこれって
ハート型?」


「ピンポーン。
正解、さすが翔ちゃん。」


最後に残った1つを差し出してあげる。
やっといつものような雰囲気になれた
のが嬉しい。



「いいよ。雅紀、最後食べなよ。」


「俺いっぱい食べたもん。
だから最後は翔ちゃんが食べてね。」


「じゃあ、
あとで仲良く2人で食べよっか。」



「うん。あ、翔ちゃん。
あのね、手 、また繋いでもいい?」



「いいよ。」



翔ちゃんが
また手をギュっと握ってくれる。
これだけで
テンションが上がる俺って、
ホント単純なんだよね。


だけど、やっぱうれしい。


地下の駐車場に到着すると、
珍しく翔ちゃんが前から車を停める
スタイルで車を駐車場に入れるから
なんだか変な感じ。
面倒くさがり屋のニノや、適当な
俺ならわかるけど、


今日はなんでなのかな?



「雅紀、最後のアイスちょうだい。」


「あ、はーい。どうぞ翔ちゃん。」


チョコも中のアイスも
きっと溶けてちゃって、
柔らかくなってるかもね。
なんて言いながら
翔ちゃんの口元へ運んでゆく。


パクっ


えっ、なに?



翔ちゃんの腕にがっしりとホールド
されて、
どアップの翔ちゃんを確認できた。


次の瞬間

唇が塞がれて、
翔ちゃんの甘い舌先が差し込まれてくる。

これ、ダメなやつかも。

翔ちゃんの本気のキスだ。


情け無いけど
実は俺、翔ちゃんからの大人的?
なんていったらいいんだろう
本気のディープなやつ!

そうそれ、ディープキスに
むちゃくちゃ弱くて、
直ぐに腰にきちゃうんだ。






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