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ビタミン剤

第15章 陽だまりの午後




海くん相手に本気で対抗してくる翔ちゃん
ご飯粒を口の周りに着けたりして
ああ、もう
なんでこんなにかわいいことしてくれるかな。

やっぱりご褒美はあげとかないと。
でもかるめのキスで抑えとく、あんまり煽っちゃうと俺自身も歯止めが効かなくなりそうだし



「俺もかずのミルク飲みたぁーい。」



「うるさいですよ、冷蔵庫の中にあるから勝手に飲んでてください。たしか、特濃ってやつでしたよ。」


海くん抱っこしてミルクをあげてる時の俺たちのやり取りはまだ言葉を話せない海くんにも
あまり聞かせたくないようや恥ずかしい会話。

翔ちゃんから求められる言葉はきらいじゃない
直球、ストレートに伝えてくれるから心と身体に響いてくるし、全身がざわつきだしそうになる。


この気持ちを抑えなきゃ。

今迄過ぎてきた悠久の刻の中
俺たち2人がこんなにも穏やかな時間を一緒に過ごしていられるのは、今だからだよね。




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