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ビタミン剤

第29章 ルール ver.2


「あぁーーー!
智くん、帰りの服どうしよう
俺、着替えとか持ってきてないっ!!」


何時もならトランク持ちで
荷物の中身も万全にするんだけど、
今日は家を出る直前まで智くんに愛されてたから。

着替えも智くんが手伝ってくれて
ピンクのナース服とか着込んで来たし
しかも、それはもうドロドロに汚れちゃってる。


「まっかせなさーい
3人からの翔ちゃんへのプレゼント
洋服だよって言ってたからさ
帰りは問題ないっ!
気にいんないヤツなら裸にコート羽織って
帰ったってもいいよ。」

「やだよっ!
それくらいなら潤に借りるもん
裸にコートなんてまるで変態じゃんっ」

勢いよかに湯船の水面をバシャリと両手で叩く
智くん、5匹のあひる達もびっくりしたみたいに
湯船の波に揺らされてる。


「ナース、裸エプロン、着物、裸にコートッ
男なんて所詮みんな変態なんだ
可愛い恋人への妄想は無限大なんだぁ!!」

この人、風呂場で叫んじゃってるよ

いや、そこ…力説されちゃっても
しかも、なんか…その、股間が…
がっつり、当たって、きてるし…

「あの、俺、先に出るね、逆上せそうだから…」

「フフフっ
翔ちゃん…水中にいる巨大生物見たくない?」

「…はあ?いや……別に…」

ダーダン ダーダン ダーダンダーダン

ジョーズのテーマソングを鼻唄で歌いながら
なにするつもり??


「出でよっ、サッシーーィ!」

勢いよく湯船から現れたのは
智くんのしっかりと勃ちあがってる局部
かま首を擡げさせるようにして
その部分だけを水面から出しちゃって
……ものすんごいおマヌケさん

「………あの、智くん、
俺先に出てるね…
あひるさん達と仲良くしててね
じゃあね、またねサッシーーィくん」


笑いを堪えながら浴室を出ると
待ち構えてた3人が俺の身体を拭いてくれて
寝間着を着せてもらって
ふんわりと髪まで乾かしてくれた。

至れり尽くせりのバースデーな待遇。
くすぐったいけど、お姫様みたいな気分。



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