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ビタミン剤

第5章 夏まつり



ただただ、あまりの愛らしさ、
可憐なニノに口閉じんのも
忘れて見惚れてしまってた。

付けまつ毛に、チーク、化粧自体は
薄めに仕上げたって言うけど
気恥ずかしそうに頬を染めてる
伏し目がちなニノを見てると

完全ノックアウト

想像を遥かに超越する可愛らしさ。



「ヤバい、めちゃくちゃ…
きれいでかわいい、かず。
てか、マジで女優さんみたい。」


「かっ、からかうなよ、
翔ちゃんっ。」


「でしょでしょ。
お兄ちゃん鼻の下伸び過ぎだから
よだれ垂らさないでよね。」


妹の準備した小物に、下駄。
さすがに女性モノでは履けないので
鼻緒が銀色をした小ぶりな
男性用だけど
品の良いデザインをしてくれてる。

俺の下駄はニノとお揃いのを
用意してくれて、俺には白地の浴衣を
選んで持ってきてくれた。


「まあ、お兄ちゃんもなかなかだよ
ね、ニノくん。」


「…あ、うん。」


「いやぁ、俺ら似合いの
美男美女カップルじゃね?
かず、ほら一緒に写メ撮ろ。」


「もう、お兄ちゃんは
さっさと変装しなきゃダメでしょ!」

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