
ビタミン剤
第36章 続 縁結びの神さま
「ちゃんと言わなきゃ嵌めてやらないよ
ほら、言えよ。
誰にどこ触らせたの、どんな風に触られてたの
何があったのか言ってみな」
震える身体で、時々喘ぎ声も混ざりながら
たどたどしい口調で告白してきた。
撮影の最中に松潤に腰を引き寄せられて
お尻を撫でまわされたこと。
メイクルームでメイクアシスタントさんが
マッサージが得意だと言ってきて上半身、特に
胸を中心にマッサージされて、耳許で全身解せ
ますから何時でも連絡してきてくださいねって
名刺を渡されたこと。
新入りのADさんにトイレまでついて来られて
こわくなって俺に電話をかけてきたこと。
その他にも出演者にゲストに今日も一日
俺のかわいい恋人は
散々に触らせて触られてたらしい。
「翔ちゃんっておいらじゃなくて、誰にでも
触られてもらいたいんだな」
「や、やだっ…智くんだけっ!」
「ホントは松潤にもこうやってここ弄って
欲しかったんじゃねえの?」
「違っ…智くんだけだもんっ…んぁっ!」
健気な台詞と淫靡な腰の揺れはアンバランスで
俺の指を食い千切られそうな蠢きを肉体で伝えて
きてるのが本音かもしれない。
頭に血がのぼって、乱暴な仕草で指を一気に
引き抜いてやった。
振り返って赤いぽってりとしたくちびるが
たよりない声でうったえてくる。
「智くん…欲しいよ…お願いっもう」
「嵌める前に今からお仕置きな。
お触りさせ過ぎた、いけない翔ちゃんの
お尻は引っ叩いてやんないと」
