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ビタミン剤

第5章 夏まつり



「ありがと翔ちゃん。
俺ね、もうかなり幸せだよ。
こわいくらいずっとずっと
しあわせが続いてるもん。」

「それって、エッチする度に
腹上死できちゃうくらい
気持ちよくしてくれる恋人が
いることが?」

「…バーカ、なに言ってんだか。」


「りんごみたいに真っ赤だよ。
かわいいなぁニノは
あ、りんご飴一口食べさせて。」


「ほんと、翔ちゃんって
食いしん坊さんだね。」


「りんごはさ、
聖書では知恵の実だからね。
一口食べたら目が覚めるくらい
頭が良くなるからさ。
今度はどんな風にニノを喜ばせ
てあげるかなんて
きっとすぐに思いついちゃう。」

「なっ!じゃあダメ。
だったら食べさせてあげない。
これ以上へんなコトされたら身が
持たないし。」

「じゃあ、このまま車の中で
オオカミに変身しようかなぁ。」

「やーだ。これ以上はむーり、
翔ちゃんはもう充分なくらい
変態オオカミなんだもん。
スタンガン握っとくし。」



「じゃあまた今度お祭り行こうね。」



「オオカミさんと約束なんて
しないもんね。」



りんご飴味のキスで
俺たちの楽しかった祭の夜が
終わりを告げる。

またいつもの日常に戻るけれど
これからも
いろんなゲームを2人で
楽しみながら戯れあって笑いあって
俺たちの道をまっすぐに進んでいく。


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