星に見ている
第9章 学び進めぬ卑怯者
「・・・・せん…せい…!」
後ろを振り向くと…沢山のスケッチブックを手にした真木先生が立っていた…
「すみませんが…両手が塞がっています――――――…
開けてもらえませんか?」
先生は、困った顔を僕に見せ…「ね?」と…扉を開けるように促す――――――…
「―――――…はい…」
僕は、扉を開けて―――――…
先生を美術室に入れた…
扉を開き――――――…
先生が入った後に…ふわりと香る――――…
絵の具などの…顔料の香りが僕の鼻先をくすぐる…
「―――――…懐かしい…」
僕は、先生の後に続き教室に入り――――…
扉を閉めた…