テキストサイズ

えっちの経験値

第12章 笹野大輔の事情②

結城を引き合いに出し
美穂に見せつけるように
キスまでしてしまって。

女々しい俺に反して結城は
自分の足で立とうと必死になっている。

「笹野さん。ありがとね」
「いや……俺は何も……」

結城の話を聞いていただけで
何の助言もしてやれなかった。

気の利いた言葉ひとつ掛けれなかった。

「ちょっとぉッ。笹野さんが落ち込んで
どうする。あ……そっか……元カノさん……」

今は美穂が原因じゃない。

情けない自分に。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ