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えっちの経験値

第44章 一之瀬蓮の事情⑬

百合は手に余るほどの
キャリーバッグやボストンバッグを
地べたに置き佇んでいた。

「追い出されちゃったの。格好悪いね、私」
「行くあてはあるんですか?」
「これから考えようかと……」
「金は?」
「これから稼ごうかと……飲み屋クビに
なっちゃって給料もらえなかった」

全てを奪われた百合を
放っておけるはずがない。

「俺んちここからすぐなんです。
狭いけど百合さんさえ良ければ……」

俺に出来ることは百合を支えること。

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