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えっちの経験値

第53章 朝比奈馨の事情④

「朝顔先生のおかげで……やっぱいいや。
なんでもない」
「どうしたの?言ってごらん」

咲良の表情は悲し気でもあり
怒っている様子も窺える。

「朝顔先生と私がしていることって
まともじゃないの?」
「蓮先生に言われた?」
「ぅん……普通じゃないって」

確かに理解し難い職種である。

「まともかまともじゃないかなんて
決めるのは他人じゃなく自分だよ」

俺自身、自分にそう言い聞かせている。

「そうだよね……」

このクリニックに咲良を誘ったのは俺。

そのせいで咲良を苦しめてしまった。

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