
Kissからはじめよう SO & AN
第27章 君のために僕がいる10 和也
何だか まーくんが遠い人になってしまったような
気がして、俺は声もかけられないまま後ずさり
でっかい観葉植物の陰に身を隠した
おじさんたちと別れたまーくんは俺に気づかず すぐ横を通り過ぎようとしてる
・・・俺、何しに来たんだろう
このままじゃ まーくんは海外へ行ってしまって
もうずっと会えないかもしれないのに
それが嫌でここまで来たはずなのに
だけど 俺の足は一歩も動かない
背中を向け、下を向いた俺の後ろを
まーくんが まっすぐ通り過ぎて行った
