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きみがすき

第13章 *ジュウニ*

*二宮*




大「ふふふ。」


「ふざけてないで、話戻しますよ。」

急に変なこと言い出すから、調子が狂う。

大「えーふざけてないのに…」

なにかぶつぶつ言ってるけど、無視して相葉さんの話に戻す。

「大野さんは、相葉さんとどうなりたいんですか?」


定食の味噌汁をずずっとすする。
大「んー?どうって、…付き合いたいとか?」


お、わかってんじゃん。と頷く。


大「う~ん…。
正直、そこまで考えてない。」


「考えてないって、付き合いたいって思わないんですか?すきなのに?」


大「だってさぁ…」
てか、こんなとこでする話?と困ったように俺を見る。


まぁ確かに。
大の大人が昼間っから、込み合う定食屋で恋バナって。

でも相葉さんの話してきのは大野さんじゃん。
恥ずかしさより好奇心が優先する年頃なのよ。それに俺の話じゃないしね。

「だって?」


大「違ったらあれだけど…。

相葉ちゃんってノーマルでしょ?」


…あ…

確かに…

そこまで相葉さんの恋愛に興味ないけど、知る限り対象は女の子。

…そうだよね、俺と潤くんが特殊なんだよ。
あっさり受け止めてくれた大野さんや櫻井さんがいたから…、どうかしてた。

女の子をすきになるよりも、何倍も大変なことなんだ。


大「ふふふ。
でもね、俺、今幸せだよ?」

柔らかい声に顔をあげると、声と同じく柔らかく笑う大野さん。

二「…」


大「ニノがさ、恋って良いですよって言ってたの、今ならわかるもん。」

そう言ってふにゃんと笑った大野さんを見て、なんだか泣きそうになった。

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