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きみがすき

第14章 *ジュウサン*



その後、

2人で布団に入ってるからか、ぽかぽかと暖かい。
…てか、寧ろ暑くないか?って思ったら、
相葉ちゃんは額にうっすらと汗をかいていて、体が熱い。
熱が出たら…冷やすんだよね?と記憶の片隅にある知識を絞りだす。
ベッドから起き上がると今度はあっさり離れた腕。少し寂しさを感じつつ、暖房類を止め、布団を薄手の物に変えた。
顔の汗は拭くことはできたが、流石に着替えはねぇ。

体温計がないから熱が何度かわからないけど、暫くすると、顔は穏やかになってきた。

薬が効いてきたのかな?

「良かった。」と思わず安堵の独り言が出た。


**


んで、今やおでこに触れても、すっかり平熱なんじゃないかなって体温まで下がった。若さってすげー。

口をポカッと開けて、気持ち良さそう。

もう大丈夫そうだ。しかし帰るタイミングがね。どうすっかなぁ。

なんて考えてると、

相「……あ、れ?…俺、寝てた?」

ぱちっと大きく目を開けた相葉ちゃん。

「あは、おはよう。ぐっすり眠ってたよ。」


相「うそ?!え?わ!こんな時間になってる!」


「ふふ。体調どう?」
いつもの相葉ちゃんだ(笑)

相「え?あ、なんかすっきり?…てか汗すご!(笑)」
気持ち悪ぃと苦笑い。

「いやー相葉ちゃんの回復力の方がすごいけどね(笑)でもまだ病み上がりなんだから、無理しちゃダメだよ。」


相「…大ちゃん…。ずっと居てくれたの?」


「ずーっと側に居たよ。
…なんてね。実は相葉ちゃんが寝てる間に買い出しに行ったの。鍵、勝手に借りちゃったんだ。ごめんね。」


相「そんなの全然!」


「良かったぁ。
喉乾いてるでしょ?スポドリとかあるから飲む?
あと、暖めれば食べられるお粥とか適当に買ってきたから。食べられるよ?」


相「……。」
俯いてしまった相葉ちゃん。

「? やっぱりまだ辛い?」


相「違くて…なんか、色々迷惑かけたなって。」
そしてさらに俯く。

「いいの!俺がそうしたかっただけなんだから!」
と、軽ーく相葉ちゃんのおでこにデコピン。

へ?とポカンと驚いた顔。

でも
相「大ちゃんが居てくれて良かった。ほんとにありがとう」
って、今度は嬉しそうに笑ってくれた。

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