きみがすき
第17章 *ジュウロク*
松潤が部屋を出て行った後直ぐ
カランと扉の音と、バタバタと足音
…帰って来た。
ちゃんと荷物見つかったのかな…やっぱり俺のせいだし、謝った方が良いよね。
その間にも聴こえるバタバタだの、バタンという物音。
松「うるせぇ!」
あ、怒られた(笑)
ふふ。いつもこんな感じなんかな。
.
ーコンコンコン
相「大ちゃん、入って大丈夫?」
来た!
覚悟はしてたけど、ドキドキと高鳴る心臓。
でも、嫌じゃない。
だって体が相葉ちゃんのこと、すきだって言ってるんでしょ?
それに、もう俺の気持ちは知ってるわけだし。
うん!後は攻めるのみ!
「うん。」
意を決して返事をした。
カチャと静かに開いたドア。そこから覗いたのは、心配そうな、でも優しい顔。
相「体調は大丈夫?」
「もうほとんど大丈夫。」
相「…良かったぁ。」
そう言ってほんとに安心したように笑う。
あ、きゅんときた…
あぁ…もう。やっぱすき。
「に…荷物ごめんね。大丈夫だった?」
相「あぁ!全然!なんか優しい人が拾って交番まで届けられてた(笑)一瞬無くしたと思って、マジ焦ったけど。」
「マジで?!」
相「マジマジ!…あ、でもこれは潤ちゃんには内緒ね。怒られちゃうからー。」
と人差し指を唇に当てる。
「う、うん。」
結構な大変な事になってた!
相「いやーでも見つかって良かったよぉ………
っじゃなくて!!」
! ビックリしたぁ
なに?!
相「…そうだよ、俺…危ない危ない。」
今度は何かブツブツ独り言。
「あ、相葉ちゃん?大丈夫?」
心配になり呼ぶと、直ぐに合った視線。
さらには俺の目線に合わせるように腰を下した。
うわ、近いな…
相「ねぇ…大ちゃん、なんで連れてきちゃったかわかる?」
どこか不機嫌に、何かを伺うように俺の目を覗き込む。
「……わ、わかんない…」
相「ほんとに全然わかんない?」
あ、声のトーンが…
向けられたままの視線…
…実は、心当たりはある。
でも違うかも…
相「もぉ、じゃぁ言うけど、
あのさ…
俺、怒ってんだよ。大ちゃんのこと。」
そう相葉ちゃんは不機嫌そうに言った。