きみがすき
第25章 *に*
駄目ですか?首コテン。
じゃねぇ!!可愛くないし!寧ろキモ(自粛)
大「すきなように呼んでいいよ。」
チッ
智さんならそう言うと思ったけどさ…
小「ほらー♪じゃぁ智さん。飲み行きましょう?」
勝ち誇った小林の顔。ムカつくな!
大「いいよ。でも今度ね。」
小「え?…えー?!」
大「今日はニノと2人で行きたいから。だからごめんね?」
…智さん?
その後、今度絶対ですよぉ!なんて言いながらしぶしぶ諦めた小林。
内心めっちゃホッとしていた俺。
**
ニ・大「「かんぱーい」」
いつもの様に、取り合えずビールを頼んでキンキンに冷えたジョッキで乾杯をする。
あー…初めの一杯ってなんでこんなに美味しいんだろう。
大「あーうめぇ。」
そう言う姿はおっさんだ。
「で、智さん。さっきの続きだけど、あいつ絶対!智さんのこと狙ってるから気を付けてね!」
これ。最近の俺の心配事。その②
因みにその①は相葉さん。
大「…それなんだけどさぁ
小林くんって男がすきなの?こんな身近にそんなに居るもん?」
「カミングアウトしてないだけで、結構居るよ?」
大「そーなの?」
「そーなの。」
だって俺達がまさにそうじゃない。まぁ智さんは相葉さん限定だろうけど。
大「じゃぁ仮に、小林くんの恋愛対象が男だとするじゃん?
そうだとすると気を付けなきゃなんないのは俺じゃなくて、ニノだよ。」
…は?
「俺?」
大「そう。ニノ。」
「え?なんで?」
大「小林くんさ、俺がニノと居るときしか俺に話しかけてこないから。
ニノと話がしたいんだと思うんだよね。」
「いやいやいや。そんなこと…」
と、記憶を巡らす…
智さんの行動をずっと見ている訳じゃないけど…確かに仕事以外の雑談を2人がしているのは見たことはない。
んでもって、俺と智さんが話してると決まって割り込んでくる。
いやでもさ。偶然じゃない?
「まさかぁ。智さんと飲みたいって言ってたじゃん。俺じゃないよ。」
大「う~ん…そうかなぁ?
まぁ…俺の勘って当たらないから…違う可能性の方が高いけど。
でも小林くん。結構…何て言うか…積極的そうだから、気を付けてね?」
「…あ、だから今日、断ってくれたの?」
大「うん。」
小林くんには悪かったけどさ。と申し訳なさそうに笑った。