きみがすき
第26章 *さん*
きっと相葉さんのことだ。
店をおざなりにしてきた訳ではないだろうけど…
でも店が終わっても、片付けとか次の準備とかあるじゃん。
潤くんは?
潤くんが…店に居るなら大丈夫だと思うけど…
櫻「着信。残したからかな?」
見れば、まだ楽しそうな顔の櫻井さん。
「…確かに着信は残ったけど…でもなんであんなにテンパってんだろ?」
ちょーなぞ。
櫻「う~ん。なんか大変な事になってそう感ハンパなかった勢いだったしね。」
「…ですよね。」
なんて2人でそんなことを話していた。
と…
相「っいた!ニノ!」
!!
「は?え?はぁ?!早くない?!」
声のした方を見れば、店に出る時にはとカラーを決めている黒シャツに、黒パンツ姿の相葉さん。
が、走ってくる。
んで、あっという間に俺達の元へ。
相「…はぁ…ニノ!大丈夫?!」
心配そうに覗く瞳の上の額には大粒の汗。
暖かくなってきたと言えどもだ。
って、いやいや、だって電話の様子じゃ駅東に居たんじゃないの?
あなた、生身で人…ひいてないよね?
てか
「なに?大丈夫って?」
相「え?なにって…っ!大ちゃん!!」
俺越しに智さんが目に入ったのか、大きな声に、大きく目を開いて智さんの元へ。
相「大ちゃん!大丈夫?!ねぇ…!大ちゃん…」
智さんの肩を掴み!今にも叩き起こしそうな勢い…
「ちょっ、おい…!」
櫻「相葉くん。
智くんは、酔って寝てるだけだから大丈夫だよ。」
と、相葉さんの肩に手を置いて櫻井さんが穏やかに制す。
相「え?あ…、翔ちゃん!
…って…え?酔って??寝てる???」
…ん?
櫻「そう。智くん飲み過ぎちゃったんだって。で、今は寝てるだけ。」
……
相「な……な~……んだ…そうだったんだ。
良かった…。俺…2人がなんかの事件に巻き込まれちゃったんだと思って…」
そんな、良くわからん とんちんかんな事を言って、相葉さんは、「あ~…良かった……」と大きく息を吐き、この騒動でもいまだに寝ている智さんの前にしゃがみこんだ。
あら。そりゃ良かった。
この通り、俺も智さんも酔ってるけど元気ですよ。
…
……
って!全然良くない!
突っ込み処が多すぎる!