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きみがすき

第27章 *よん*

*二宮*




「ねーねーねーねー相葉さんー?」


相「わーわーわーわー聞こえなーい!」
両耳に手を当てながら、俺の前を歩く相葉さん。

「ねー?智さんって相葉さんの前だといつもあんななのー?」


相「個人情報保護法!プライバシー!」



…ちぇっ。

ま、面白半…殆どだから、ね。


智さんのヘラっと顔を思い出した相葉さんは、顔を真っ赤にして「駄目!俺のだから忘れて!」だって(笑)

出ちゃった言葉にびっくりしたのは相葉さん。口を押さえて、どさっ。と俺の鞄を落としながら立ち上がった。


で、今。


ついてくの大変よ。超高速競歩。
ま、行き先はわかってるからね。



カランっ。

レトロな音を奏でる分厚い扉を相葉さんが開ける。

松「…あ!雅紀!
おい、いくらなんでも遅ぇーぞ!何やって……ん?
顔…赤いぞ?…熱か?」

扉の音で、フロアに出てきた潤くん。

てか、まだ赤いの?(笑)

相「違っ!熱はない!ないから大丈夫!」

後ろからでもわかる挙動不審。
今更どんだけ引きずってんのよ…。

松「…やめろよな。体調悪いなら言えよ。
つーか前も言ったよな?体調管理は基本中の基本だ。それに~…」

相「だ…だから違うって…」


「じゅーんくん。」
相葉さんの影から顔を出す。

松「…え?かず?!なんで?!」
途端、厳しい顔から驚いて、そして嬉しそうに笑ってくれる。

「えへ。来ちゃった♪」


松「っ…。あ、もう俺帰るから送るよ。」

潤くんも顔赤いよー?

「うん。そのつもり♪」


松「待ってて、すぐ着替えてくる。
雅紀、後は雅紀の仕込みだけになってるから。」
そう言って奥に入っていく。

相「…ニノちゃん。ありがと。」
と小声の相葉さん。

「今日だけね。
じゃ俺も休憩室行ってこよー。」


相「…変なこと禁止だよ?」


「聞こえなーい。」


相「否定してー(汗)」


「あははは。」

だって…あんな2人の姿見せられたら…ね?
久しぶりだもん。少しでも一緒にいたいじゃん。



カチャ…
ドアを開ければ

上半身裸の潤くん。

松「え?かず?すぐ行くのに。
わっ…!…ど、どうした…?」

抱きついたのは俺。
鍛えてる引き締まった体。

松「あ…俺、汗でベタベタ…」

潤くんの速くなる心臓。

俺も…


あー送られ狼になっちゃうかも。

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