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きみがすき

第30章 *なな*

*松本*




相「ん?…あれ?…はい!もしもーし?
…こんにちは。…くふ…大丈夫だよ。
どうしたの?」


相「…うん……うん。…あは!そうだったんだ。
よかったね!今度俺にも食べさせてよ。……うん。……ふふ、じゃぁ今からお腹空かしとくね(笑)」


相「……え?!……あ、ううん!
えっとねぇ…来週の…水曜日!は?
……良かった!いつもごめんね。仕事終わりで疲れてるのに……ふふ。ううん。楽しみにしてる♪
うん。…ありがとう。…うん。またね。」


相「……ふ…」


「…」


相「…んふふ…」

怖…
通話を終えた携帯を見ながら、ほくそ笑んでいる。

「雅紀…大丈夫か?」


相「んふ…え?あ、うん!準備でしょ?バッチリだよ。えへへ。」

もう俺にまで笑いかけちゃってるし。
つーか準備が終わったのか聞いたわけではないけどな。

「お前…気持ち悪いぞ。」


相「きも?え?!ひどっ!」
なんでそんなこと言うの?って心底ショックな顔。

いやいや
「ニヤけてる。というか、もはや笑ってる。」


相「え?!マジ?!」
と、頬を自分の手で下に下げる。

いや…別にいいんだけど。
ただ、珍しくopen前に電話してんなって思ったら…急にニヤニヤ、ニコニコしだしたからさ。

ま、相手は言わずもなが。

「大野さん。なんて?」


相「え?……んふふ……」
押さえた頬なんて意味もなくまた笑いだす。

……怖ぁ

「やっぱいい…」
相「大ちゃんがねー。今度いつ会えるかなって♪」

ニコニコと嬉しそうに話す雅紀。

「…え?それが…で?」


相「大ちゃんから会いたい。って言われたの初めてだからさぁ。嬉しくなっちゃった♪」



いや、え?…それだけ…で?

あ…うそうそ。

「…今まで、誘うのは雅紀から?」


相「うん。俺らの休み不定期じゃん。だから予定合わせてくれるのは、どうしても大ちゃんになっちゃうからさぁ。」

確かにそうだけど…

なんか意外だ。
大野さんて俺の中では積極的なイメージだったから…あれ?なんでそう思ったんだ?
……まぁいいや。

相「あー楽しみができた♪」
なんて嬉しそうにしている雅紀。

「…それは良かったな。」

そういや、かずが言ってたな。
大野さんは絵を描く趣味もあるって。釣りも本格的だっけ?

結構…自分の時間を大切にする人なんかな。

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