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きみがすき

第31章 *はち*



待ち合わせ場所は 俺の最寄り駅。

待ち合わせ時間は 10:30。


駅まで、俺の家からゆったり歩いても10分弱。

だから20分前に家を出れば、待ち合わせ時間には余裕で間に合う計算。




相《じゃぁお昼♪俺の行ってみたかったお店でいい?》

《うん。いいよ。》

相《やった!じゃぁ10:30に△△駅集合ね!》

《うん。わかった。じゃぁ明日ね。》


昨日の昼間、仕事の合間にやり取りをしたメッセージを見返えした。

…おっと、歩きながら携帯は駄目だね。
画面を落として携帯をポケットに入れた。


久しぶりのデート。

ちょっとずつ ドキドキが増してきた心臓に、緊張しちゃうな。とか、でも心地いいな。なんて考えながら
少しだけ先の地面を見ながら駅へと足を運ぶ


と、

ポケットの中で震えた携帯。

平日のこの時間って歩道には殆ど人は居ないんだなって思いながらも、足を止めて少しだけ端によって携帯を確認すれば…

あれ?相葉ちゃんだ。


相《前!》


ん?前?

え?と進行方向に顔をあげると


相『おーーい!こっちだよー!』


とでも聞こえてきそうな感じて、そこそこ離れた所から大きく手を振る
あれは…絶対相葉ちゃん。




……


もぉ…俺が先に見付けたくて早目に家出たのにな…

なんて、ちょっと悔しがってみたり。



……でも

「あはっ」


やっと会えた。

会いたかったよ。



今日はね…

楽しい1日にしようね。


色々な気持ちが溢れてくるように

俺は、ぎゅっ。と携帯を握りしめたまま

迷わず すきな人の元へ走り出した。

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