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きみがすき

第4章 *サン*

*大野*




俺、おまえとか、あんたとか呼ばれるの好きじゃない。だってさ親がつけてくれた大切な名前があるんだから、ちゃんと名前で読んでほしい。
もう翔くんの馬鹿!

「"馬鹿って言った方が馬鹿"って、そんなこと言うの小学生くらいだから!」

櫻「はぁ?小学生って…」
尚も言い返してくる翔くんの言葉は大きな音で遮られた…


バーンッ!!!!


いきなりの爆発音に、二人同時に音の方を見る。

ニ「二人とも、いい加減にしてもらえません?ここ、俺の大切な店なんで。」
と、そこにはテーブルに両手を付いて、いつもよりワントーン低い声で話すニノ。
顔はにっこり笑ってるけど、目の奥は笑っていない…。

まさに、ちょー恐い…。


「「すいません。」」
と思わず二人して即答してしまった。


我に返ると、場所も考えずに言い合いをしていたことに気がついた。他のお客さんが見ている。
恥ずかしい…。

その時、厨房と思われる所から「大丈夫ですか?」と慌てた様子で松本さんが出てくるところだった。
「かず?どうした?スゴい音したけど!」


ごめんなさい。松本さん。ニノは悪くないの。

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