きみがすき
第39章 *えんどろーる*
いや死んだって、大切な人が乗ってる時に事故なんて合わせさせないけどさ。
あ、じゃなくて。
『触っていい?』
それってどーいう意味…?
俺の心臓は一気にバクバクと心拍数が急上昇。
……
…都合良すぎって言われても仕方がないけれど
過去のつっかえが外れた今
俺は大ちゃんに触りたい。
大ちゃんも、今もそう思ってくれているってこと…?
大「手、繋げない代わりに、ここ(袖)触ってていい?」
ん?……へ?
…
……え?
あ、なに?そゆこと?
俺…盛大に勘違いした…?
…
……超はずっ!
いや!いやいや!に、したってさ!
手、繋げないからって?袖掴む?!
可愛い過ぎない?!
これって殺し文句ならぬ殺し仕草じゃん!
大「やっぱ…邪魔かな?」
つんつん。
と、また引かれた袖。
っ〜…!
駄目押しの つんつん!
大ちゃんってさ
薄々?段々?いや益々?
小悪魔だよね。
ちょー小悪魔だよね。
あれでしょ?これってきっとあれでしょ?
無意識でやってんでしょ??!
…!
俺がそんな事をモンモンと考えてたら「ごめん。」とシュン…としたような声が聞こえて すっ。と袖から手が離れていった。
「あ!ちょっっと待って!」
大「っ…」
俺は慌ててノールック手探りで大ちゃんの手を掴んで
そのままぐいぐいと自分の太腿に押し付けるようにその手を持っていった。
「邪魔じゃないし!嫌とかじゃないから!だからここ触ってて!」
言ってから…なに 触ってて。ってと自分で自分に突っ込みたくなったけど
大「…………ふふ…。」
隣から小さく、でもはっきりと聞こえた、含み笑いの声。
…
……
まさか…
「…大ちゃん〜…?」
大「なにー?」
そして楽しそうな声。
に合わせて きゅっ。と俺の太腿を触る手に力が入る。
ドキっ…!
大「あ、相葉ちゃん。顔赤いよ?」
…
……
わざとやん。
「…誰のせいだと思ってるの。」
大「俺のせい。」
「正解。」
大「んふふふふ。嬉しい。」
……
…あぁもう
「可愛いから許す!」
大「あはっ、なにそれー?(笑)」
そして2人で笑い合って
そんな
とても大事で大切な
大ちゃんの家まで、あとほんの数分間の道のり。