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きみがすき

第4章 *サン*



櫻井さんが、ビックリしてる俺に目を向ける。

櫻「ん?」
あぁ。と
「二宮くんは、『これ』見るの初めて?」と、 ニヤッと笑った。

『これ』って言うのは、大野さんの今の状態のことだろう。

「酔ってるの始めて見ました。職場の飲みではあまり飲まないので、沢山はお酒飲めない人なのかなって思ってました。」

櫻「…へぇ。俺との約束ちゃんと守ってんじゃん。」と、大野さんの耳元の髪を撫でた。

くすぐったいよと、目を細めて櫻井さんを見つめる大野さん。

なにこれ、男同士なのに、すごく絵になる。っていうか見てるこっちが照れてくる。


櫻「智くんさ、酔っぱらうと、"こう"なっちゃうの。」
と、櫻井さんが俺の方を見ようとした時だった。


んっ。と櫻井さんの喉から、色っぽい声が漏れた。

そう、今、俺の目の前には、大野さんにキスをされてる櫻井さん。
大野さんが、櫻井さんのシャツの襟を掴み、引き付けると同時に勢い良く唇をぶつけた。

櫻井さんが、目を大きくしたのは一瞬だけで、すぐに目を細めた。時間にしてはほんの数秒。だったと思う。
けど、俺にとったら衝撃過ぎて、全てがスローモーションだった。

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