きみがすき
第6章 *ゴ*
大「へ?そうなの?」
「そうです。何処をどうみてそう思ったんですか。
…大体、俺、男ですよ。男と男が付き合うって…」
自分で言っていて、言葉が続けられなくなってしまった。
そう、俺が、潤くんの気持ちにいまだに答えられていない理由。
この恋は普通ではない…から。
一歩踏み出すのが、恐くて仕方がない。
世間体もあるけど、
男の人と付き合ったことなんてないから、
分からない。
何が恐いのかもわからない。
大「ニノ?
泣いてるの?」
大野さんの優しい声。
なんでわかっちゃうかな。
正確には泣いてないけど、
泣きそうなの。
大「俺、勝手に先走ちゃった。ごめんね。
でもね、俺、ニノのあんな嬉しそうな笑顔
見たことなかったの。
あ、松潤と話してるときね。
特別な人にしか見せない顔、
なんだなって思った。
だから付き合ってると思っちゃったの。」
そうなの?俺、そんなに嬉しそうだった?
顔が熱くなる。
大「だから、ニノが松潤を好きなのは
間違ってないでしょ。」
疑問系ではない口調。
でも決めつけでもない。
まるで、俺の気持ちを整理してくれてるみたい。