きみがすき
第6章 *ゴ*
ニノは、ほぅ。と息を吐き出す。
二「…わかりました。大野さん。
ありがとうございます。
今日は先に帰らせてもらいます。」
眉毛を下げて、申し訳なさそうな顔には
変わりないけど、安心したように少し
笑った。
俺の気持ち、伝わったかな。
返事の変わりに、俺も笑って頷く。
***
さて、もうひと頑張りしますか。
う~ん、と伸びをすると、
肩が、パキパキと鳴る。
よしっ!と気合いを入れ直して
パソコンのキーボードに手を伸ばした。
****
…ふぅ。今日はこんなところかな。
気が付いたら、残ってるのは俺だけ。
…かーえろ。
パソコンの電源を落として、
コートを取りにロッカーに向かう。
この忙しいのも、あともう少し。
仕事が落ち着いたら、飲みいきてーなー。
そう言えば、あの飲み会からかな。
ニノの俺に対する態度が変わったの。
ここがっていうのじゃないけど、
何て言うか甘えるようになった?
素を出すようになったって言うのかな?
あれ?
俺のロッカーにビニール袋。
何?と恐々袋を中を確認する。
あ…
『お疲れ様です。
今日はありがとうございました。
明日からまたよろしくお願いします。
二宮』
メモと共に、チョコレート、
と、栄養ドリンク。
思わず、
「あははは」
笑っちゃう。
ホントこーゆうとこ、可愛いよね。
ありがとう。なんか元気出た。
さて、帰りますか。