微熱Boy
第1章 *始まりは最悪*
『どう?桐矢?
美味いか♪』
『---うん---
どれもみんな美味いよ♪』
『そうか♪良かった♪
沢山食べろよ♪』
『---うん---
この肉なんか最高♪有り難とう♪
早瀬さん♪』
『---オ---
素直じゃん♪
桐矢♪』
『---てか---
俺、ちゃんと、
お礼言うとこでは言うよ?
そのくらいの常識はあるつもり♪』
『そっか♪
いい事だよ?桐矢♪』
『まあ俺も、
大人の中に混じって仕事してっから♪』
『ああ、そうだな!桐矢、お前
何歳からこの仕事してんの?』
『---ん?---
事務所入りは10歳かな~』
『---桐矢---早いなあ~』
つまり桐矢はまだ10歳のうちから、
大人達のしがらみの世界で、
生きて来たのか---
---俺は---
少しだけ胸が、
熱くなった---