微熱Boy
第3章 *箱根の夜*
……ここで……
俺は素朴な疑問にぶち当たった。
『---てか---カメラマンって、
誰なんですか?……』
『---ああ---今紹介するよ♪
桐矢も何度か逢ってるだろ?』
---へ?---
誰だろ?……
『---オイ---君!
来てくれたまえ!』
『---あ---
ハイ♪』
---ん?---
この声どっかで聞き覚えが?
が、次の瞬間彼を見て俺の、
今までの嬉しい気持ちが、
一気に冷めた……
---だって---
そのカメラマンは!!
……早瀬竜……
……だったのだ!!……
『……よッ!……
桐矢!』
『……な!……
またあんたかよ!』
『……桐矢!……
ついにこの日が来たなあ♪
この日を待ってたよ♪よろしくな!』
と言ってその男カメラマン早瀬が、
俺に握手を求めて来た。
……俺は……
仕方なく右手を差し出した。
だけど社長に、
『……社長……
カメラマン誰か違うひ……』
『……アホう!……
指名なんて10年早いわ!』
と、社長に怒鳴られたww
『……オイ……
桐矢ヒデーなあ!
俺はこんなに、
楽しみにしてたのに~』
『……そうだぞ……桐矢!
彼に撮られたがってる、
モデルや女優は五万といるんだ!』
……俺は……
早瀬を睨んで---
『……最高の……
写真集にしろよ!』
と、タンカを切った!!
『……もちろん……
俺と組んで良かったって、
嫌でも思う時が来るさ!』
『ほんとかよ?……』
『……ああ……
最高の桐矢を撮ってやるよ!
桐矢も100%の力を出し切れよ!』
『……当たり前……
俺はいつも本気だぜ!!』
と、早瀬竜に言い放った!!