自堕落な天使達
第2章 *ナツデビュー*
俺がステージに上がると、
拍手喝采が沸き起こった。
俺は意を決して、
マイクを握った。
『……えーっと……
皆さんはじめまして♪
今日ホストデビューした、
ナツです。
気軽にナツって
呼んで下さい♪』
『……よッ♪……
ナツ♪
イッケメーン♪』
…と、スタッフの一人が囃し立てた。
『……え、と……じゃあ……
歌はあんまり得意じゃ無いけど、
1曲挨拶がてらに歌います♪』
『……ナツくーん!可愛いー♪……』
…と、女の客から
声が掛かった。
『……ども♪……
え、と、俺は、
シドのマオさんの生き方が好きで、
ずっと憧れてたんすけど……
俺のリスペクトする人が、
もう一人増えました。
いつか翔さんみたいに、
なるように頑張ります!!
俺のリスペクトする人は翔さんです!!』
『キャー!
ナツくん素敵~♪』
『……アイツ……
やってくれたなww』
『……翔……
よかったじゃない♪』
『……フッ……』
そして曲が流れだした。
『……えっと……
聞いて下さい♪
シドで、ちょっと昔の歌で、
『合鍵』歌います♪』
俺が歌いだしたら、
みんな静かに聞いていた♪
『……ねえ、翔……
あたしもこの曲♪
大好きなの……』
『……ああ……
いい歌だよな……』
『……ええ……
とっても……』