スイッチ
第14章 はじめて。
N「はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・、」
つ、疲れた。
頭がふわふわして・・・何も考えらんない。
俺に倒れこむように覆いかぶさる相葉さんの背中に、そっと手をまわす。
・・・俺の中でイってくれたんだよね。
気持ち良かったって事だよね。
スゴイ・・・本当に相葉さんとエッチしちゃった。
A「にの・・・」
ユックリと身体を起こした相葉さんの、少し気怠そうな色っぽい声。
目が合うと、溶けそうな程甘く微笑む相葉さん。
やばいよ・・・
なんか泣きそう。
A「にのちゃん。」
そんな愛おしそうに名前呼ばないで・・・
N「・・・ふ・・・ぅっ・・・」
もうっ、泣いてる俺に焦って困ってよ。
何でそんなに優しい目で見つめるの。
相葉さんの手が俺の涙を拭う。
瞼に優しいキス。
耳にはもっと優しいキス。
こそばゆくて肩をすくめた俺にクスリと笑って、唇にはもっともっと優しいキスをくれた。
N「まーくん・・・」
A「・・・言葉が見つからないよ。」
N「え?」
A「幸せ過ぎて・・・」
何それ、また泣いちゃうじゃん。
もう感情が溢れてどうにかなってしまいそう。
N「バカ・・・俺もだよっ・・・」
A「くふふ・・・ホント?」
嬉しそうに笑う相葉さん。
この表情大好きなやつ・・・
俺の目にシャッター機能が付いてたら良かったのに。
スマホの待ち受けにして、1日中眺めていたい。
A「・・・あーあ、ベトベト。笑」
エッチ後の惨状を見て、お互い苦笑いするしかない。
A「色んなモノでヌルヌルだねぇ。」
N「他に言い方あるでしょ・・・」
ムードってもんを知らないのかこの人は。
A「にのちゃん、」
N「ん?」
至近距離にある相葉さんの顔。
その瞳にはしっかりと俺が映っている。