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スイッチ

第16章 不安たくさん。


翔さんと大野さんが次の仕事のため慌てて出て行った後、静かになった楽屋。


もっと翔さん弄りたかったのに逃げられたなー。


A「んじゃ、俺ももう行くねー!
にのちゃん終わったら連絡するから。」


N「はい。楽しんできて。飲み過ぎんなよ。」


A「くふふ、オッケー!
じゃあね、松潤バイバーイ!」


M「おう、お疲れ。」


のそのそと帰り支度をする潤くんは、いつものイケメンオーラが無くどことなく落ち込んでいるように見える。


N「ねぇ。」


M「ん?」


N「今日大人しいね。」


M「そうか?」


N「収録は普通だったけどさ・・・」


今日、楽屋でほとんど口を開いていない。
特に翔さんには近付きもしない。


俺にはひとつ懸念があった。
翔さんと潤くん、何かあったんじゃないかって。


俺が先輩に脅されてた件は、メンバーが色々動いてくれたおかげで大事にならずに済んだ。


あの日、翔くんを追いかけた潤くん。
2人が楽屋に戻ってきてから、潤くんの態度が少しオカシイ。


N「翔さんと・・・」


途端に険しくなった潤くんの表情に、やっぱり、と思う。


N「翔さんと何か揉めた・・・?
俺のせいで・・・」


M「え?」


N「怒られたとか・・・?」


先輩にキレた潤くんを翔さんが叱った可能性はある。
もしそうなら、申し訳ない。
全部俺のせいなのに・・・


M「違うよ・・・カズのせいじゃない。」


潤くんは溜め息をついてソファにどかりと座った。


M「情けない話なんだ。」


N「どうしたの・・・・」


本当に落ち込んでいるようだ。
こんなに項垂れる潤くんは珍しい。


M「確かにお前の件が一端ではあるんだけど・・・
ガキみたいな自分に嫌んなってるんだ。」


・・・どういう事だ?


M「・・・みんなカッコ良いじゃん。
翔くんとリーダーは大人だし、相葉ちゃんもああ見えて回りよく見て動いてるしさ。
あの人達じゃなきゃお前を助けらんなかっただろ。」


俺だけ何もできなかった、とまた大きな溜め息をつく。




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