スイッチ
第16章 不安たくさん。
早くこんなモヤモヤした気持ちを取っ払いたい。
大丈夫だもん、俺愛されてるもん。
抱かれたら忘れられるかな?
いっぱいキスしてもらったら、また幸せに満たされるかな?
相葉さんが可愛い可愛いと言ってくれる猫耳。
これ付けたら抱いてくれる?
鏡で自分の猫耳の姿を映す。
・・・やっぱ似合ってないと思う。
あの女の子のが絶対似合うよ。
何やってんだろう、俺。
情けなくて涙が出そう。
A「にのちゃん?」
ふいに後ろから声を掛けられ、ビクリとした。
振り返ると、嬉しそうに笑う相葉さん。
A「にのちゃんから猫耳付けてくれるなんて♡
超可愛い!!」
ギュウっと抱き締められて、俺と同じシャンプーの香りがしてホッとした。
さっきみたいな甘ったるい香り、キライだ。
ポロポロと涙を流す俺に気付いて、相葉さんがギョッとしている。
A「にの・・・どうしたの?!」
N「あいばさん・・・エッチしよ?」
相葉さんの首筋にチュっと口づけて、抱き着く。
早く俺に夢中になって。
A「ちょっと、にのちゃん!何か変だよ?」
N「早くキスして・・・触ってよ。」
A「待ってにのちゃんっ!」
俺を引き剥がそうとする相葉さんに、ズキっと胸が苦しくなる。
なんで嫌がるの。
N「俺とシたくないの?」
A「そうじゃなくて・・・何で泣いてるのか教えてよ。何があったの?」
心配そうに見つめる相葉さんに腹が立つ。