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スイッチ

第21章 甘くて苦い。



相葉さんが優しいキスをくれる。
不安そうに見つめる俺に、ニコっと笑ってこれまた優しく頬を撫でてくれる。


A「できるよね?」


でも言ってる事は優しくない!


N「・・・ホントに?」


A「・・・ホントに♡」



相葉さんが俺にした“お願い”。
何でもすると言った。
男に二言は無い。


でもさぁ〜・・・



N「・・・ヤダよぉ。」


A「何で?自主練見せてって言ってるだけじゃん。」


サラッと言う相葉さんだけど。
自分で解せって事でしょ?!
相葉さんの目の前で!!


A「放置するわけじゃないよ?
キスはしてあげる♡」


N「・・・ならOK!ってなる訳ないだろっ。」


ぷいっと顔を背けたが、相葉さんが耳元にわざとリップ音を立てて何度もキスをする。


N「ゃだっ・・・」


耳が弱い俺は、それだけで力が抜けて体がふわふわ甘くなってしまう。


A「俺を興奮させてよ・・・
気持ち良くなりたいんだろ?」


いつもと違う、低くて色っぽい男の声。
そして、


A「・・・できねーの?」


言葉遣いが雑になる。
俺だけに見せる、男っぽい乱暴な一面。
ときめき過ぎて心臓止まっちゃうんじゃないかと本気で思っちゃう。


N「・・・できる。」


結局、相葉さんに逆らうなんて選択肢はもともと無いんだ。


A「良い子・・・服、脱いで。」


興奮が高まっているのが自分でも分かる。
俺が恥ずかしがっているのを、愉しそうに眺める相葉さんの目に、ゾクゾクしちゃうんだもん・・・


着ている物を全て脱ぎ捨てると、
全裸の俺に対してまだ1枚も脱いでいない相葉さん。
中途半端に寛げたベルトがいやらしい。


俺だけ裸って・・・勃ちあがった自分自身がかなり恥ずかしくなる。

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