スイッチ
第22章 苦くて甘い。
S side
膨れたままのニノがコチラを見ずに早口に言う。
今の態度のが気になるって!
S「いや、気にしてねーから・・・大丈夫、」
N「でもやっぱ翔さんって鈍感。」
S「は?!」
N「それも翔さんの魅力なんだろうけどさー!」
両手で顔を覆ってニノが訳分からない事を嘆く。
O「こら、ニノ。翔くん困ってんだろ。」
N「だって〜・・・。」
O「もうコッチ来い。」
素直に智くんの所へ行き、小さくなって座るニノ。
良く分からないけど・・・猫みたいで面白い奴だな。笑
M「笑うとこ?」
ふ、と小さく笑ったつもりだったが、松潤に気付かれた。
M「カズの態度、意味分かんねーよ。」
少し拗ねたような口振りで、俺をジッと見る。
S「まぁ、そうなんだけど。笑
でも猫みたいで可愛いなって思ってさ。
ニノって何か憎めない奴だよなぁ。」
M「ふーん・・・」
S「人に甘えんのも上手いし、あんな可愛い奴が恋人だったらそりゃ雅紀もデレデレするわな。笑」
冗談で言ったつもりだったが、松潤は全く笑わなかった。
むしろ視線が冷たい・・・
S「えっと・・・松本さん?」
ニノに続いてコチラも不機嫌なのか?!
ついさっきまで笑顔だったのに?!