スイッチ
第7章 櫻井くんの災難。
*N side*
N「ごめんなさいっ!もうしない!相葉さんだけ・・・
だから、ギュってしてよぉ・・・」
ヒックヒックと泣きながら
相葉さんの背中に回していた腕を、今度は首に回して抱き着く。
相葉さんはかがんでくれないから精一杯背伸びして・・・
A「はぁ・・・」
ひとつ溜息をついて、相葉さんは俺をやっと抱き締めてくれた。
そして、ユックリと俺を離すと優しいキスを何度も唇や頬に落とす。
N「んん・・・相葉さん」
A「バカだよね、にのって。」
N「・・・ごめんなさい、でもホントに浮気とかじゃ、」
A「分かってるよそれは。」
俺の言葉を遮って、頭をポンポンされた。
A「浮気してた奴が、あんなに笑顔で飛び付いて来る訳ないだろ。」
N「あ・・・」
A「俺見るなり、まーくん♡っつって翔ちゃん蹴飛ばして来たんだよ?
かわいそーに・・・翔ちゃん大丈夫?」
S「お前なぁ、俺は心臓が止まるかと思ったぞ!」
A「うひゃひゃ、ごめんね?
でもこれくらいの意地悪は許されるでしょ?
俺のにのちゃんに触ったんだから。」
S「目がこえーよ、やっぱちょっと怒ってんじゃねーか!」
A「翔ちゃん、ちょっとやましい気持ちになったんじゃないのー?」
S「え・・・・・」
A「ちょっとウソでしょ?!」
S「ちがっ!なってないなってない!!」
A「怪しいんだけど翔ちゃん!!」
S「おいニノ、お前もなんとか言って・・・」
A「にのちゃん?」
相葉さんが怒ってなかった。
分かってるよって頭ポンポンしてくれた。
N「ふぇ・・・相葉さぁぁんっ」
A「ちょ、にのちゃんっ」
こんなに泣いたら困らせるって分かってるけど、ムリだよ。
だって相葉さんに誤解されると思ったら死にそうなくらい辛かったんだ。
あんな場面に出くわして、俺らをからかうくらいの余裕がある程に冷静だった相葉さん。
ちくしょう、良い男すぎるよ!!
そして、翔さんに迷惑をかけてしまった事も大反省しなければいけない。
相葉さんの胸に顔を埋めて泣いていた俺は、チラっと目だけを翔さんに向ける。
泣き顔はあまり見られたくない・・・