
粉雪のファンタジー
第1章 *雪との出逢い*
マンションに帰って来た頃には、
1時を過ぎていた。
リビングで暫くくつろいで居た。
『……雪……おいで?……』
『……涼……』
俺は雪を胸に引き寄せ、
暫く抱きしめていた……
『……涼の……
心臓の音聞こえるよ……』
『……ドキドキ言ってるだろ……』
『……ん……
トクン…トクンって鳴ってる……』
『……いつも雪に……
ドキドキしてるから……』
『……ホントに?……』
『……ああ……雪……』
『……嬉しい……
でも私もよ?私もいつも……
涼に……トキメイてる……
ホラ……』
と言って俺の手を、
雪の胸に触らせた。
……トクントクン……
『……ホントだ……
でもこんな事されたら、
また襲っちゃうよ?……』
『……いいよ……涼……
抱いて?もう一度……』
『……え?……雪?……』
『……いいの……
あなたなら何度でも……
私を愛して……』
『……雪……
ホントにいいの?……』
雪は黙って頷いた。
『……私を……
愛して……涼……』
『……雪……愛してる……』
俺達はまた肌を重ねて、
愛を確かめあった……
俺は本当に幸せだった。
……この日までは……
