粉雪のファンタジー
第2章 *拓の告白*
コーヒーだけしか
頼まない俺に先輩が、
『……あれ?……
涼おまえ食わねーの?……』
と、心配そうに声を掛ける。
『……はあ……
なんか食欲なくて……』
『……まあ……
そうだよな。ワリーな。
俺だけ。急いで食うから!』
『……あ、ゆっくり……
食べて下さい。』
『あ♪きたきた。美味そー♪
涼、ご馳走様♪』
30分ぐらいで先輩が食べ終わり、
俺も追加でビールを頼んだ。
先輩もだけど。
『……先輩すみません……
大事な話しなのに飲むなんて。』
『……いーよ……
そうでもしなきゃ、
やり切れないだろ?……』
『……はあ……』
実際不謹慎だと思ったけど、
飲ま無いとやってられなかった。
『……涼……
雪と付き合って何年になる?……』
『……2年です……
今度のイブが来て3年です……』
『……そうか……
大事にしてくれてて有り難うな……』
『……いえ……俺の方こそ。』
やがて先輩は覚悟を決めたように、
話しだした。
俺は先輩の顔つきを見て、
……ああやっぱり……
重大な事なんだ。
と思った……
……俺も覚悟を決めた……