粉雪のファンタジー
第2章 *拓の告白*
『……涼……
はっきり言った方がいい?……』
『……はい……
お願いします……』
『……じゃあ……
はっきり言うよ?……』
『……』
『涼……あいつは……
雪は……もう長く無い……』
『……は?……』
……俺は一瞬先輩が……
何を言ってるのか、
解らなくて聞きかえした……
『……え?……
なんて言ったんですか?……』
『……だから!……雪は!……
後少ししか生きられない……』
『……えっ!?……
ちょっ!!
何、言ってるんですか?
いくら先輩でも
怒りますよ!?』
『……涼……落ち着けよ!!
冗談でこんな事言えるかよ……
俺もそこまで暇じゃ無い……』
『……そんな……
嘘ですよね?……雪が?雪が……
死ぬ訳……な、い……』
……俺は泣いていた……
『……本当なんだ……涼……』
『……ッツ!……
後……どのくらい?……』
『……もって後1年……
今年のイブまで、
生きられるかどうか……』
『……な……んで?……』
『……涼……
不治の病いで解るか?……』
『……なんとなく?……』
『雪の病気が発覚したのは、
お前と出逢って、
少し経ってから……
お前には最後まで、
言え無かったって……』
涼『……』